動物の五感で考えよう

五感って?

見る、聞く、触る、かぐ、味わうが五感ですね。
基本的に『穴』のある場所と覚えておいてください。「アレ?肛門は?」となるかもしれないですが、ちょっとそれは置いといて。

五感は、動物も人間も共通してあるものですよね。共通してあるものだからこそ、「同じもの」って誤解しやすいんですよ。

犬猫と人間んでは持っている五感の質が全然違うので、その勘違いで、コミュニケーションの不一致が起こりやすい。違う見え方、違う匂いの感じ方、違うものの聞こえ方、違う触れた時の感触を持っています。

動物がどう感じるのか、人間がどう感じてるのかは全然違うんですね。

で、実際今、動物の治療だとか、実際目の前の動物が、嘔吐しました痙攣しました、何か言いたそうにしてます、喜んでます、いろんなことが見えますよね。

いろんなことが見えるけどもうそれは飼い主の五感で感じてることなので、実際に動物が何を感じるのか、今何を思ってるのかということに関しては、人間の感覚だけで理解しようとするとヤケドします。

犬猫と人間は違う五感

じゃあ、動物では、どうなの?っていうところを気づかずに、突っ走っちゃうしちゃうと、誤解が生まれ、誤診が生まれ、全然違う治療法に流れていったりします。動物の専門家でもそうなので、飼い主が「その流れ、変だな…」と思ったら、飼い主がその流れをコントロールしないといけないんですね。

要するに、人間の五感とは、ちょっと違う目線で動物を見てもらえたらいいのかなと思います。金魚にせよ、植物にせよ、昆虫にせよ、色々な生き物というものに関しては、五感をきちんと持ってます。インターネットで探してもいいし、ナショナルジオグラフィックとかっていう雑誌で見てもらってもいいですけども、いろんなとこにそういうの書いてあります。

興味がある方は「national zioguraphic」がおすすめ。

例えば、下痢をしていたら、「下痢って辛い」と思ってるとか、お腹自体を伸ばしていたりすると「お腹が痛いんじゃないか」「大丈夫なのかしら難病なのか?」みたいなこととか、例えばびっこをひいていたら「すごく痛くて、今すぐ病院に連れて行かないと死んじゃうんじゃないか?」とか。

でも動物としては、下痢をしていても食欲があって実はお腹が痛くなかったり、お腹を伸ばしていたとしても実はちょっと背伸びをしたいだけだったり、びっこを引いていても大した痛みはなくて2、3日ほっといたら勝手に治るものだったり・・・

呪文「あれ?ちがうか?」

人間として、目の前の犬とか猫とかをどういう風に見たらいいのか、どういう風に理解したらいいのか?

これキーワードがあるんです。覚えといてください。

「あれ?ちがうか?」です。

何かを思った時、「この子大丈夫かしら」「今何かしなきゃ、いけない!」「この子 やばい!どうしたらいいのかしら!」と思った時に、この一言を唱えてみて下さい。ちょっと、ぼそっと言ってみてください。

下痢をしても、嘔吐をしてもなにをしても、動物病院に行ってはいけないと言っているわけではないんです。

ただ、下痢をしました、嘔吐をしました、という時に必ずしも、動物病院に連れて行かなきゃいけないという状況は少ないんですね。正直ものすごく少ないんです。

必要がないのに、獣医さんの指示に言われるがまま治療をするとします。

獣医師だって、「今」を見ているので、「今はその治療が必要だ」って思っちゃうんです。

その治療が本当に必要なのかは、実は飼い主の経過観察と合わせてみないといけないんです。飼い主さんと、専門家がきちんと意見の共有をして、治療方針を決めないと如何のです。しかし、焦っていると、「今すぐ何かしなきゃ!」になってしまうので、ちょっと、一旦待って( ;∀;)というだけのことです。待てる状況であればね。

注射の抗生剤だって、ステロイドだって、適切な時に適切な量だけ使用すれば、何ら問題はない。だけど、必要ないときに体に入れれば、害しか生まなかったりします。あんまり動物と飼い主さんの間に win-win の関係は作られないんですね。

まとめ

あくまでも、誤解しやすいので、繰り返しますが、下痢をしても動物病院に連れて行っちゃいけないと言ってるわけではないですよ。

今の現場を見た時に、一歩引いて、今何が起きていて、どんなことをやっていくべきなのかをちょっと考えられる「呪文」を唱えてみてくださいということです。

そうすることで、そのあとの対処法が大きく変わってきますから(^^)今日は、五感ということを中心に話させていただきました。

それでは、今日も素敵な一日をお送りくださいサニーズアニマルアカデミーサニー校長でした。では。