ほんとに、クッシング症候群?

クッシング+症候群?

そもそも、クッシング症候群って何?っていう話。クッシングでいう名前のお医者さんが名前を付けたから、「クッシング」ですね。あとは、「症候群」という医学的用語が非常に飼い主さんを混乱させていると思います。

なので、「症候群」という言葉に関しては改めて考えていきましょう。症候群なので、症状の群れ、なんです。いくつかの症状が集まって、症候群になるんです。

例えば、りんご、なし、ぶどう、を合わせて「果物」と言ったするように。Aとう症状、Bという症状、Cという症状を合わせて、「なんとか症候群」で言ってるだけなんです。

三種の神器

では、クッシング症候群っていうのが、どういう症状の集まりなのか?というと・・・、代表的な症状の三つだけ、覚えればいいです、とりあえず。

1つ目は飲水量が多くなるって事。たくさん水を飲んで、たくさんおしっこする。専門用語で言えば、「多飲多尿」って、言います。基本的には、動物の体重1キロ当たり、80㏄~100cc 以上、飲んでいたらたくさん飲んでるという評価になります。具体的に言えば、体重5 kgの子であれば、400cc ~500cc 以上飲んでいる場合、多飲多尿です。たくさん飲んでるね!という評価になります。

2つ目は脱毛です。クッシング症候群というのはホルモンの異常状態でもあるので、ホルモンの異常によって脱毛します。よく、ニューハーフの人が、男性ホルモン打ってヒゲを生えさせたりしますよね。要するにホルモンのバランスを変化させると、毛の状態に変化が起きるっていうことです。クッシング症候群の場合、毛が抜けちゃいます。

3つ目は「お腹がぽっこり」してきます。ビールっぱらみたいななる。専門用語で言ったら「腹囲膨満」と言います。

例外はありますが、この3つの症状ですね。この3つの症状がきちんと揃っている場合、クッシング症候群と言います。スタンダードを押さえて行かないと駄目なのでスタンダードをきちんと押さえておいてください。

あれ?3つの症状がない?

逆に言ったら、それらの症候群がなければ、クッシング症候群ではないんですね。内の病院に来る患者さんは、2個から5個の病院を回って最終的に行きつくのですけど、ちょこちょこあるのが、お水全然飲まないんですけどクッシング症候群って診断されたんです。
というクレームを、僕に言われます。それらの3つの症状が合わさっていない子に関しては、なかなか、クッシング症候群とは言わないですね。

なので、その子にそれらの症状がきちんとあるかどうかっていうのを確認してみてください。

まとめ

今日は色々問い合わせが多いクッシング症候群に対してのお話をさせていただきました。
クッシング症候群という名前の理解の仕方、そしてクッシング症候群が特徴的に含んでいる三つの症状、たくさんお水を飲む、全身脱毛、お腹がぽっこり、という症状を確認してくださいねということ。

そしてそれがその目の前の子どもたちにあるのかどうかはもう1回確認してみてくださいね!!っていうところですね。ということで今日の授業はこれで終わりにしたいと思います。

サニーズアニマルアカデミーサニー校長でした。今日もステキな一日をお送りください(^^)