飼い主が把握できること
飼い主が把握できること
僕らは動物病院でいろいろなことを話します。
その目的は「病気を治すため」
病気を治すためにはその子がどのように飼われているのか、どのような食事を食べているのは、どのような性格なのかを理解しなければいけません。
逆に言えば、その動物が、その家庭でどのようなものを与えられ、どのような反応をしているのかがわからなければ、注射を打つにも、今後の「病気の予防」を考えるにしても、何にも出来ないです。
例えば、目の前に骨折している子がいて、骨折を手術で治したとします(手術~治療完了まで20万~50万円程度)。そしてどうにか骨折が治って、また歩けるようになったとします。しかし、また、骨折をしてきます。そして、又治り、また骨折をするということが3回繰り返されたとします。
この時にかかったお金が60万~150万円。
精神的ダメージや手間などを考えたらもっとですが。
そして、ようやく獣医さんは飼い主さんに問いただします。
「骨折がこんなに繰り返すようなことはありえない…どんな食事をしているんですか?」
「骨折がこんなに繰り返すようなことはありえない…どんなコミュニケーションをとっている?」
「骨折がこんなに繰り返すようなことはありえない…どんな生活環境で暮らしているのか?」
そして飼い主さんは答えてくれます。
「実はこんな食事をしてます」「実はこれを食べ始めてから便の回数が変化してます」「実はこの部屋の配置にしてから運動の仕方が変わりました」「実はしつけのトレーニングでこのようなことをしているんです」
例えば、飼い主さんと動物との生活の中での出来事を細かく共有していたら、、、骨折は3回繰り返さず、リハビリ治療や手術に使った40万~100万円を他に回すことが出来るんです。
例えば、動物との時間や、お子さんへの本やお菓子、WiFi代、欲しいバックや、自分への褒美や、夫婦同士のディナー、何よりも、かけがえのない「幸せな家族の時間」が手に入るんです。
なぜ、一回で終わらなかったのか?
なぜ何度も同じような症状が繰り返されたのか?
なぜ、こんなにもお金がかかるのか?
その答えは、「今何がその病気を起こしていたのか」を把握していなかったから。把握していたら起こらなかったこと。
「病気の原因を突き止める前に、治療を始めてしまったから」ということになります。
目の前にいるこの子どんな子なのかを改めて見つめることはたくさんの発見があります。いつのまにか決めつけてしまっていたことに気づくきっかけになるかもしれません^_^ぜひ、まだやったことのない方はやってみてください^_^これを作る作らないでは、目の前にいる動物の把握レベルが大分違ってきますから(●´ω`●)
多くの情報を専門家と共有できるように「動物の体調管理BOOK」を作ってみてはどうでしょう?